工場知識

「製造業」 客先から製品クレームの連絡がきたけどどうすればいいの!?

不良クレームが来たけどどう対処すればいいかわからない!【パニック!!】





品質保証の仕事をしている新人さん。最初は誰でもパニックになりますよね(泣)

私も最初はよく頭を抱えながら対応をしていました。
例えば下記のような内容です。


「相手部品に組み付かない!すぐに良品(代替品)を送ってこい!」

「製品に大きなキズがついているものが混ざっている。選別にこい!」

「代替品待ってる余裕ないから、こちらで使える製品だけ選別して探す。選別に掛かった工数は
 あとで請求するからよろしく!」

「発生原因・対策、流出原因・対策をまとめて報告しなさい!」


実際はもっと柔らかい言い方ですが、このような内容です。

今回は、不良クレームが来た時の対処法をまとめていきたいと思います。

 

電話・メールで連絡を受けた時の対応

基本的には電話・メールで不良の連絡を受けると思います。

客先へ訪問した時に「実はこういう不良があって、~」のような話しを
されることもありますが・・


まずは情報をどのような状況なのかを把握すること大切です。

・どういう不良なのか。
・いつの製造ロットから発生しているのか
・何個不良が発生しているのか
・代替品(不良品と良品を入れ替えること)が必要か。いつまで何個必要か。
 

といった具合です。


ただし、これらすべてをすぐに聞き出せるかというと
そうでないことの方が多かったりします。

そのため、まずはどういう不良なのかだけはしっかり聞き
社内で作業担当者に、発生する可能性があるか聞き取りをしましょう。
※自社での不良ではない可能性もあります。
  輸送中、外注先での取り扱いが悪い場合もあります。
 作業担当者から情報を集め、上司に相談しながら方向性を決めてください。




至急 良品を納めるよう要求された場合

この調整がなにより私はきついです。
連絡を受けて、すぐ良品を送れるかというとそうではありません。
例えばこのような感じです。


〇 対象製品の在庫がある場合

・ 納めるものは”全数選別”して良品であることが条件となります。

・ 全数選別内容 → 外観検査・寸法検査・特性検査
  外観検査だけならまだしも、寸法検査・特性検査を全数やらなければならない場合
  かなり時間が掛かります。

・ 全数選別にどれだけ時間が掛かるか計算し、いつまで納品できるか連絡する。

・ 場合によっては、分納(選別できた分だけ取り急ぎ送る)で対応してもらう。


〇 対象製品の在庫がない場合

・ 生産から納品まで最短での計画を立てる必要があります。
    速やかに担当部署と調整をしましょう。

・ 客先へ最短日程を連絡する。今すぐどうにかしろと言われる可能性があるため
  謝りながら説得する。それか下記のような別の活路を探る。

・ 不良品に少し手を加えて修正することができないか確認する。
  修正対応可の内容であればそれで対応する。

・ 特別採用で使用しもらえないか交渉する。
 (寸法不良ではあるが仕様的に問題ないため使う等)
こちらは後々問題が発生してくるパータンもあるためあくまで最終手段としてください。

※独断で決めず上司とよく相談し、方向性を決めてください。

選別にくるよう要求された場合

選別を要求さる場合は以下のような時です。

・納品した在庫品の中には良品もある。

・すぐにでも良品を確保しなければいけない。

・客先で一定数組付け作業を行って、途中で不良品が混ざっていることに気づいた。
 この場合は、組付けた分のばらし作業等もしなければいけないです。

客先からよく情報を聞いてから対応するようにしましょう。

不良の原因調査・対策をする

発生原因、発生対策、流失原因、流失対策をまとめて報告する必要があります。
(小さなクレームであれば、次回から注意して下さい程度で終わる時もあります。
その時は社内的に対策をとって再発防止をしましょう。)

発生原因、流失原因ってなんで原因2つもあるの!?と思うかもしれませんが、そちらはこれから説明します。

発生原因

これは不良品が発生した根本的な原因のことです。

例えば
〇 キズがついた不良であれば、不良がついた原因を調査する。
 →原因例:製品を掴むアームのハンド部分が何らかの衝撃で欠けてしまい
      欠けてとんがっている部分が製品にあたりキズになった。

〇 相手部品に組み付かないとなれば、組み付かない原因を調査する。
 →原因例:測定機器が摩耗しており正確に測定できていなかった。

といった感じです。

発生対策

先程述べた発生原因に対する対策です。

先ほど述べた例の対策を挙げると

〇 アームハンドの欠けが原因でキズがついた
 ・アームのハンド部分を新しく交換する。
 ・ハンド部分を定期的にチェックする。(作業前、作業中、作業後)
  ということが挙げられます。

〇 測定機器が摩耗しており正確に測定できていなかった。
 ・測定機器の校正をする。
 ・作業前に作業危機に異常がないかチェックする。
  測定機器の0点が出ているか、欠け・つぶれはないか。

等が挙げられます。




報告する

報告書を要求された場合は、客先から送られてくる書式に記述するパターンと
自社で用意した書式に書き込んで報告するパターンがあります。

軽い不良の報告であれば、メールにそのまま内容を書いて送るということもあります。
どのように報告すれば良いかは、客先へ確認しましょう。


後に

いかがだったでしょうか。
上記で説明した内容は本当に代表的なものだけです。

あとは経験を積み上げて慣れていくしかありません。
上司にも相談をしつつ、臨機応変に対応できるようになっていきましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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