工場知識

5Mとは!?変化点管理で品質を向上させましょう!【用語解説】

5Mとは

5Mとは下記5項目のことです。
(それぞれを英語読みしたときの頭文字が全てMです。
これら5項目を合わせて5Mと呼びます。) 

・人(Man)
・材料(Material)
・作業方法(Method)
・機械・(Machine)
・検査(Measurement)

では、この「5M」という言葉はどこで使うのでしょうか。
説明していきたいと思います。

 

5M変化点で品質管理

5Mとは主に製造業界で使用される言葉です。

製品の品質を管理するために必要な考えです。

製品に不良が発生した場合
まずこの5Mに変化点(5つの要素で何か変えたことはないか)
がなかったか確認しましょう。

不良が発生してからだけでなく、不良発生を予防する意味でも
この5Mの考え方は役立ちます。

それではそれぞれの項目について詳しく説明していきます。

 

5Mそれぞれの意味

人(Man)

作業者が「新人とベテラン」で品質の差が出やすいです。

また、ベテランは製品に対する様々な知見を持っているため
製品にちょっとした異常が発生したときに気付きやすいです。

このように人によって品質のばらつきが発生しないように
加工や組み立てのマニュアルを作成し、教育することが大切になります。

また、誰が作業しても同じように加工・組み立てができるよう
治具(作業用に作った道具)や設備で対応するようにしましょう。

 

材料(Material)

材料には「ばらつき」というものがあります。

材料の生産側は、図面の規格に従い
一定の範囲に収まるように生産しています。

全部の材料が一定の範囲であればいいのですが、
どうしても寸法が 大きくなったり・小さくなったり・成分が変化したり
ということが起きます。

こちらは外注先の品質保証をしっかりお願いするか
購入した材料を受け入れ検査することで対策することができます。
(受け入れ検査をすると、自社での作業工数が増えるため
できれば外注先で確実な保証をしてもらうのがベストです。)

 

作業方法(Method)

決められた加工・組み立て方法を変えてしまうことで不良が発生して
しまう可能性があります。


どういう時に作業方法を変えてしまうのか。
例えば、作業の効率化を図るために変えてしまうことが考えられます。

手で行っていた作業を機械で自動化したことによって
製品に打痕(キズのような凹み)が発生するようになり
そのまま見逃して客先クレームになってしまった。
というようなことが考えられます。
(この場合はそもそも機械導入時点で、異常が起こらないか
最初によく確認し、問題があれば対策を取るべきですが
今回は一例としてあげます。)

その他に金属加工で言うと、金属を削る刃物を丈夫なものに変えた。等が
挙げられます。

工数低減で、客先より工程を減らすよう要求されることもありますが
作業方法を変更する場合は、問題ないかを十分に検討する必要があります。

 

機械・設備(Machine)

例えば、同じ加工プログラムを「同じメーカ・同じ型番」の機械に組み込んでも
同一の製品ができるわけではありません。


細かな補正をしてようやく同じ品質の製品ができあがります。

機械・設備はどのタイミングで異変が発生してくるのか
わからないため、定期的な点検をする必要があります。

例:作業前に機械が正しく動作するか確認すること。油が補充されていること。等

機械・設備の点検表を作成して、定期的にチェックする必要があります。

 

検査(Mesurement)

測定者のレベル、測定する道具の精度、測定機器の選定
で測定値にばらつきが発生します。
こちらは作業者の教育をすることが一番大切です。

最近では、ボタンを押すだけで誰でも同じように測定できる
画像測定機器のようなものも販売されているため
設備投資に余裕があるようでしたらそちらもオススメです。

また、測定方法を客先と合わせるためにどの測定機器で、どの位置を測定するかという
すり合わせを行うこともあります。

どのような測定機器があり、どのように測定するべきかを
常にベストを尽くすことが大切です。

 

最後に

製造現場で仕事をする時に、「5M」を意識することで
品質を向上させることができると思います。

これからの製造現場は、
効率化・自動化が進んでいきますが何か一つ変化させたときに
上記で述べた内容を思い出していただければ幸いです。

また、製造業で働く上で大切な【5S】という言葉もあります。
こちらも下記の記事にまとめてありますのでリンクを貼っておきます。

5S活動とは!?工場で作業するなら5Sを守るべし!【製造業】


最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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