この記事は
・歩留まりの意味を簡単な言葉で知りたい方
・歩留まり率の計算方法を知りたい方
にオススメの記事です。
歩留まり(ぶどまり)の意味
歩留まりの意味
歩留まりとは製造業でよく使用される言葉で、製品を生産する時にどれだけムダなく作ることができたかを表すものです。
歩留まりが悪い・良いとは
以下の図をご覧ください。
材料から製品を作っていく過程で使えない部分(不良品・端材)が発生します。
不良品・端材が多いと「歩留まりが悪い」
不良品・端材が少ないと「歩留まりが良い」
と表現します。
不良品や端材は0にすることが望ましいですが、端材に関してはどうしても発生してしまいますし、加工が難しいものであれば不良品の数も増えます。
材料のムダは会社の利益にも影響してくるため、歩留まりが悪い製品を改善することが求められます。
歩留まり率の計算方法
歩留まり率は
良品数 ÷ 生産数 × 100 = 歩留まり率(%)
で計算できます。
※式中の「×100」は%表示するための値です。
以下に歩留まり率の計算、例を書きます。
例
生産数:100個
良品数:90個
不良品数:10個
良品数 90 個 ÷ 生産数 100 個 = 0.9
%(パーセント)に変換するには
0.9 ✕ 100 = 90(%)
歩留まり率は90%となります。
歩留まり率90%のまま生産した場合を考えます。
月に10,000個生産した場合に1,000個の不良が発生することになります。
この状態で1年間生産すると、年間12,000個の不良が発生することになります。
不良が多いということは
・材料費の損失
・時間(人件費)の損失
に大きく影響します。
もし、歩留まり100%であれば廃棄するはずだった12,000個は製品として出荷され利益になるわけです。
歩留まり改善
基本的には以下の考え方です。
1. 問題点をまとめる
2. 問題の原因調査
3. 対策を考える
4. 対策効果を検証
製造業も様々な分野がありますが、金属加工の歩留まり改善を例に歩留まり改善方法を説明していきます。
1. 問題点をまとめる
問題点:部品に傷がことが多い。
2. 問題の原因調査
機械で部品を自動加工しているが、完成品をためておく受け皿が金属のため
製品が落下する際の衝撃で傷がついていた。
3. 対策を考える
受け皿の入れ物を樹脂にして衝撃を吸収しやすくした。
衝撃を少なくするために、受け皿の位置を高くした。
4. 対策効果を検証
3で考えた内容を実行し、対策の効果があることを確認した。
※対策の効果がなかった場合のは 2 or 3 から見直し改善する。
まとめ
・歩留まりとは、いかに無駄なく製品を作れるかを表した言葉
・歩留まり率は【良品数 ÷ 生産数 × 100 = 歩留まり率(%)】で計算できる
わたしは会社に入社した時、歩留まりという言葉はよくわかっていませんでした。
歩留まりという言葉だけでは何のことかまったくイメージできず、すぐ調べた記憶があります。
歩留まりという言葉だけ聞くと、イメージしづらい!覚えづらい!と感じるかもしれませんが内容は非常にシンプルです。
生産する上で無駄が多いところを改善しなさいというものです。
製造業では歩留まりという言葉をよく使用しますので、覚えておくことことをオススメします。
この記事があなたのお役に立てれば幸いです。